硬式球と軟式球
テニス使われるボールには、硬式球と軟式球の2種類があります。
硬式球は、いわゆる硬式テニスで使用されるボールで、構造的には厚いゴムボールに毛羽のあるフェルトを被せてあり、フェルトによる特有の反発性をもちます。
一方、軟式球は、ソフトテニスで使用されるボールで、素材はやわらかいゴムで出来ていて、片手でもかんたんに変形させることができます。
因みに「軟式テニス」という呼び方は通称で、1992年のルール改正より正式名称が「ソフトテニス」となりました。
正式競技名称 | 別名、通称 | 使用されるボールの名称 |
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テニス | 硬式テニス | 硬式ボール、硬式球、硬球 |
ソフトテニス | 軟式テニス(昔の呼び方) | 軟式ボール、軟式球、軟球 |
種類 | 直径 | 重さ | 色 | 備考 |
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硬球 | 6.54 – 6.86cm | 56.0 – 59.4g | 黄色または白色 | 表面を均一な布地で覆う/縫い目不可 |
軟球 | 6.5 – 6.7cm | 30 – 31g | 原則、白色 | 空気の入ったゴム製のボール |
- 硬球は、国際テニス連盟(ITF)による規格
- 軟球は、(公財)日本ソフトテニス連盟(JSTA)による規格
※ 硬球は後からの空気補充はできませんが、軟球は後から空気の充填が可能です。
バウンドの高さの定義
硬球:高さ254cmの高さからボールを落下させた時に、134.62~147.32cmバウンドするもの。
軟球:試合コート上で、1.5mの高さから落とし70~80cmバウンド。
ソフトテニスのボールの定義は以下のようになっています。
ボールは空気の入っているゴム製品で、原則として白色とし、その規格は次のとおりとする。
(1)バウンドの高さは、マッチを行うコートにおいてボールの下端が1.50mの高さから故意に力を加えることなく落下させた場合、コート面で弾んだ後の最高到達点がボールの下端で70㎝から80㎝までの範囲となるよう調節する。(2003年以前は65㎝から80㎝)
(2)重さは30g以上31g以下とする。
(3)直径は6.6㎝(±0.1㎝)とする。
[解説 3]公認球は、白色及び黄色であるが、大会要項でボールの色について触れていない場合は、白色のボールを使用する。なお、競
技に使用することによってボールが自然に変色した場合は、そのボールは元の色のままであるとみなす。(公財)日本ソフトテニス連盟 審判委員会 競技規則第13条(ボール)
硬球の「プレッシャーボール」と「ノンプレッシャーボール」
硬式テニスボールには「プレッシャーボール」と「ノンプレッシャーボール」と2種類あり、それぞれボールを弾ませる仕組みが違っています。
プレッシャーボールは、ボールの内圧とゴムの力で弾ませる仕組みで、販売時には気圧を高くした缶に入っています。
大きな大会の試合球にはほぼこのプレッシャーボールが使用されますが、短所として、缶を開けた瞬間からボール内部の気圧が落ち始めてしまう為、ボールが徐々に劣化していってしまうことです。併せてボール単価も高いためコスパは比較的悪めです。
対して「ノンプレッシャーボール」は、缶ではなく、そのまま販売されています。4コセット売りの場合は、筒に入っています。
ノンプレッシャーボールは、ゴムの力のみで弾むような仕組みになっている為、高気圧缶に入れる必要はありません。
「プレッシャーボール」と「ノンプレッシャーボール」は打球感が違うので、目的に併せて使用すると良いかと思います。(ノンプレッシャーボールの方が打球感は重い)
他のスポーツの球は全てノンプレッシャーボールで、プレッシャーボールは硬式テニス独特な仕組みのボールと言えます。
硬式テニスと軟式テニスの違い
硬式 | 軟式 | |
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ボールの種類 | 上記の比較表を参照。 | |
コートの広さ | 硬式、軟式とも同じ広さ。 シングルスコート:8.23m × 23.77m。ダブルス:10.97m × 23.77m |
|
ネットの高さ | 両端部:107cm。中央部:91.4cm | 両端部、中央部共:107cm。 |
ラケット | 重量:250 – 340g ガット張力:40 – 60ポンド フェイス面積:95 – 135平方インチ |
重量:180 – 270g ガット張力:25 – 30ポンド フェイス面積:90平方インチ位 |
カウントコール | 0(ゼロ) 1(ワン) 2(ツー) 3(スリー) 4(フォー) |
0(ラブ) 15(フィフティーン) 30(サーティー) 40(フォーティー) G(ゲーム) |
3ポイント対3ポイントの場合は、どちらも「デュース」とコール。 |
有名テニスボールメーカーの一覧
(各メーカー、テニスボールのページリンク)
- Wilson
- DUNLOP(住友ゴム)
- YONEX
- HEAD
- ナガセ・ケンコー
- 昭和ゴム
- カイザー(株式会社カワセ)
- ブリヂストン…(2020年12月31日を持ってテニス事業撤退)
関連外部リンク
- 国際テニス連盟 (ITF)
- (公財)日本テニス協会
- (公財)日本プロテニス協会(JPTA)
- 男子プロテニス協会(ATP)
- 女子テニス協会(WTA)
- (WTA・ATPツアーについて)
- (公財)日本ソフトテニス連盟(JSTA)
- アジアソフトテニス連盟(ASTF)
- 都道府県ソフトテニス連盟(47支部)
- 日本学生ソフトテニス連盟(JSSTA)
- (公財)全国高等学校体育連盟 ソフトテニス専門部
- (公財)日本中学校体育連盟 ソフトテニス専門部