一升瓶の大きさ(高さ・直径)と重さ|四合瓶・ビール瓶との比較

一升瓶のサイズ早見表

一升瓶の高さは395mm(約40cm)、胴の直径は約104〜105mm、容量は1.8L(1,800ml)です。
空き瓶の重さは約950g、中身が入ると約2.75kgになります。
寸法は日本産業規格 JIS S 2350「容量表示付きガラス製びん(壜)」の「JS-52」で決まっています。

一升瓶と四合瓶の大きさ比較

高さ 395 ±1.9mm
胴の直径 103.8〜105.3mm
口の外径 30 ±0.3mm
容量 1,800 ±15ml
瓶の最小の厚さ 1.7mm
空き瓶の重さ(参考値) 約950g
中身入りの重さ(目安) 約2.75kg
  • 寸法・重さはJIS S 2350(2014年版)の附属書に載っている値です。
  • 中身入りの重さは、空き瓶の950gに中身1.8Lを水と同じ1.8kgとして足した目安です。

冷蔵庫や棚に立てて入れるなら、高さ40cm・幅11cmほどの空きが必要です。

四合瓶・ビール瓶など他の瓶との大きさ比較

一升瓶と同じJISには、容量ごとに瓶の型が決まっています。
日本酒でよく見る四合瓶(720ml)は、高さが約297mmで、一升瓶より10cmほど低くなります。

型 容量 高さ(目安) 呼び方・同じ容量のもの
JS-52 1,800ml 395mm 一升瓶
JS-48 900ml 約289mm 五合
JS-45 720ml 約297mm 四合瓶
JS-40 633ml 約289mm ビール大瓶と同じ容量
JS-37 600ml 約284mm –
JS-32 500ml 約255mm ビール中瓶と同じ容量
JS-29 360ml 約213mm 二合
JS-23 334ml 約241mm ビール小瓶と同じ容量
JS-21 300ml 約246mm –
JS-15 180ml 約147mm 一合
  • 高さは、国税庁の通達に載っている「入味線(中身の液面)から外底部までの高さ」と「空積深(口から液面までの深さ)」を足して計算した目安です。一升瓶はこの計算でも395mmになり、JISの高さと一致します。
  • 四合瓶の胴の直径は約77.5〜79mm、空き瓶の重さは約581gです(JIS S 2350 2014年版の参考値)。

一升は何ml? 1.8Lとの違い

1升は約1,803.9mlです。
計量法施行法では、1升を「立方メートルの1,331,000分の2,401の体積」と決めています。
一升瓶の容量表示は、ここから端数を切って1.8L(1,800ml)です。

単位 正確な量 瓶の容量表示
1升(10合) 約1,803.9ml 1,800ml
4合 約721.6ml 720ml
1合 約180.4ml 180ml

一升瓶の大きさが規格で決まっている理由

液体を売るときは、本来は計量器で量って入れなければなりません(計量法第16条)。
ただし、JISの形どおりに作られた瓶に決められた高さまで入れれば、量ったのと同じ扱いになります(計量法第17条)。
この瓶を「特殊容器」といい、「㊣」のマークが付いています。
通称は「丸正(まるしょう)びん」です。

一升瓶の形が決まっているのは、見た目の統一のためではなく、液面の高さで中身の量を保証するためです。

JIS S 2350は2025年12月22日に改正され、現行は2025年版です。
一升瓶の型(JS-52)は改正後も残っています。

ビール瓶の容量が633mlの理由

ビールの大瓶633mlは、1944年(昭和19年)に決まった容量です。
1940年の酒税法の改正でビールの税金のかけ方が変わり、各社でばらばらだった大瓶の容量を、当時いちばん小さかった3.51合(約633ml)に揃えました。
小瓶の334mlも同じ理由で決まっています(サントリーお客様センターの説明による)。

一升瓶の歴史

量り売りと「通い徳利」の時代

一升瓶が登場する前、お酒は量り売りでした。
客は酒屋に徳利を持っていき、樽からお酒を詰めてもらいます。
酒屋の銘柄が入ったこの徳利は「通い徳利(かよいどっくり)」と呼ばれ、通いすぎるとお金がなくなることから「貧乏徳利」ともいわれました(新潟県 村上地域振興局の紹介による)。

明治時代、偽物対策から生まれた一升瓶

量り売りでは、中身をすり替えた偽物も多く出回っていました。
兵庫県明石市の江井ヶ嶋酒造は、自社で製瓶工場を建てて一升瓶にお酒を詰めて売り始めます。
偽物を防げるうえ品質も保ちやすかったため、瓶詰めはたちまち業界に広がりました(播磨広域連携協議会の蔵元紹介による)。
国税庁の租税史料室も、一升瓶は明治時代に開発され、大正時代に普及し始めたと紹介しています。

機械でつくる時代へ

年 できごと
1916年 アメリカ・オーエンス社の自動製びん機が日本に入る
大正時代 一升瓶が普及し始める
1939年 価格等統制令により、お酒も国の統制下に入る。配給を含む統制は戦後まで続いた
1953年 計量法の改正で「丸正びん」(一升びん・ビールびん・牛乳びん)が登場
1977年 一升瓶の需要がピークに(15億本以上)

出典:日本ガラスびん協会「ガラスびんの歴史」、国税庁 租税史料室、環境省の検討会での全国びん商連合会の報告。

何度も使われるリターナブル瓶

一升瓶は、洗ってまた中身を詰める「リターナブル瓶(リユース瓶)」の代表です。
飲み終わった瓶は「びん商」と呼ばれる回収業者に集められ、洗ってまた使われます。
運ぶときは、一升瓶が6本入るプラスチックの箱(P箱)が使われます。

項目 数字
需要のピーク 1977年(昭和52年)に15億本以上
流通量 2000年度 4億2,000万本 → 2009年度 2億770万本
再使用の回数 実際は5回程度。規格上は10〜15回でも使える
P箱1箱の入り数 一升瓶6本

数字は、2010年度に環境省が開いた「びんリユースシステムの在り方に関する検討会」で、全国びん商連合会と日本P箱レンタル協議会が報告したものです。
ピーク時の7分の1ほどに減ったことになります。

紙パックへの移り変わり

一升瓶が減った背景には、日本酒そのものの出荷量の減少があります。
日本酒造組合中央会によると、清酒の出荷のピークは1973年(昭和48年)で、2008年度は65万3,000klと、ピーク時の3分の1ほどになりました。

容器も変わりました。
2007年ごろに瓶と紙パックの割合がほぼ半々になり、2009年には紙パックが瓶を上回っています。
大手メーカーが一升瓶から紙パックに切り替えたことが大きいと説明されています(同じ検討会での日本酒造組合中央会の報告)。

今も一升瓶は日本酒だけでなく、焼酎・みりん・しょうゆなどにも使われています。
国税庁の資料でも、日本で流通する焼酎は主に四合瓶(720ml)と一升瓶(1,800ml)だとしています。

一升瓶の色が茶色や緑色の理由

一升瓶には茶色・緑色・透明などがあります。
日本ガラスびん協会によると、茶色・緑色・黒色などのガラスは、中身を傷める紫外線をさえぎることができます。

参考資料